オリンピックにセーリングと聞くとピンとこないかもしれませんが、その歴史はとても古いのです。1900年の第2回パリオリンピックから実施されています。その名称は1996年のアトランタオリンピックまで、「ヨット」が使用されていましたが、2000年のシドニーオリンピックから現在のセーリングが使用されています。
セーリングの強い国
セーリングで強いのはヨーロッパです。競技としての歴史も長いので、レベルの高い世界選手権やヨーロッパ選手権がヨーロッパで開催されるため、常に世界中からセーリングの選手たちが集まっています。また国ごとにサポートするだけでなく、ヨーロッパ全体で選手育成や運営に力を入れているので優秀な選手たちが育っています。
次に注目されるのがオーストラリア、ニュージーランドです。日本と同じように島国で海に囲まれているので、ヨットになじみが強く、近年レベルが上がっています。ニュージーランドの選手がヨーロッパなどに移って各地域で活躍するケースもあります。
日本のレベルと注目選手
日本は近年とてもレベルが上がってきていますが、同じ島国であるニュージーランドとついたのは元々あまりヨット人口があげられます。発展途上ではありますが、日本の選手たちのレベルも徐々に上がってきています。例えばセーリング女子470級の吉田愛、吉岡美帆久美(ベネッセ)は、今年神奈川県江の島ヨットハーバーで開催された世界選手権で、総合2位という結果を出しました。五輪代表の選考基準は上位3組なので、結果としてこの競技の日本代表となります。
知らない方も多いと思いますが、吉田選手と吉岡選手は年齢も10歳差、身長も17センチ差、性格も全く反対というペアです。リオオリンピックではメダル獲得できませんでしたが、東京オリンピックでは期待が集まっています。愛称は「よしよし」コンビです。
日本ではまだ注目度の低いセーリングですが、東京で開催されるオリンピックは日本の選手を含めて海外のセーリング選手を見る最高のチャンスです。
面白い特徴のひとつは、戦う相手が自然という点です。海という大きな競技エリアの中で、天気、風、潮や風の流れを考えながらヨットのセッティングを行う必要があります。それに加えて他の国のヨットとの位置関係、コース取りなどもレースの要素も大きいです。
みんなで日本人選手を応援してメダル獲得を目指しましょう!