Ironman Championships

水泳、自転車ロードレース、そして長距離走という3種目で競われ、その過酷さで知られるトライアスロン。その通常のトライアスロンの距離よりもさらに長い距離で競われる競技があります。それがアイアンマンレースです。

オリンピックに起用されているトライアスロンの距離についてですが、オリンピックで採用されているオリンピック・ディスタンスは、スイム1.5㎞、バイク40㎞、ラン10㎞となっています。一方のアイアンマンレースでは、スイム3.8㎞、バイク180㎞、そしてランはなんと42.195㎞とフルマラソンと同じです。なぜこの競技が「アイアンマンレース=鉄人のレース」と呼ばれているのかをご理解いただけるのではないかと思います。

アイアンマンレースの始まり

トライアスロンが始まったのは1974年であり、比較的歴史が浅いです。アイアンマンレースはさらに新しく、1978年が始まりであると言われています。始まりは常夏の島、ハワイでした。当時、ハワイでは水泳、自転車ロードレース、長距離走の大会がそれぞれ別々に行われていましたが、それぞれの競技者が出会う機会も多かったと言います。

そこで、当時アメリカ海軍に所属していたジョン・コリンズによる呼びかけのもと招集された15人により、初となるアイアンマンレースを開催しました。そして、その時に完走した12人が史上初めての「アイアンマン」となったのでした。

アイアンマン・ワールドチャンピオンシップ

Iron Man World Championships

現在世界中で展開されているアイアンマンレースですが、その中でも最も格式高いレースがこのアイアンマン・ワールドチャンピオンシップです。1978年にハワイのオアフ島で始まったアイアンマンレースですが、現在はハワイ島へと拠点を移し、そこで白熱した試合を展開しています。予選を勝ち残った世界の精鋭が真のアイアンマンをかけて、このレースで戦いに挑んでいます。ここ数年の優勝者についてですが、男子はドイツ勢が6連覇を、女子はスイスのダニエラ・リフが4連覇を果たしています。2019年はドイツのアン・ハーグが優勝しています。

有名選手紹介

最後に、有名選手を紹介します。

  • ヤン・フロデノ:ドイツ出身で、2008年北京オリンピックのトライアスロン金メダリストとしても有名です。アイアンマン・ワールドチャンピオンシップでも3度優勝しているスーパースターであり、そのうちの2019年はコースレコードでの優勝でした。
  • クレイグ・アレキサンダー:オーストラリア出身で、アイアンマン・ワールドチャンピオンシップで3度優勝しています。現在は引退し、選手の指導に携わっています。